スマホの料金、最近では大手キャリアでもサブブランドを展開してお手頃価格になってきてますよね。
中でも au のオンライン専用プラン「povo2.0」は、基本料金がなんと0円から使えます。
povo2.0 は一度契約したらずっと無料で使えるのか?
実際のところ、最低維持費はいくらかかるのか?
MNO(大手キャリア)・MVNO(格安SIM)を合わせて4社使ってる筆者が、povo2.0 の実際にかかる費用や最適な使い方を教えます。
povo2.0 の基本料金は本当に『0円』
povo2.0 は2021年9月から au がスタートしたオンラインブランド。
NTTドコモやソフトバンクなど他の大手キャリアはもちろん、格安SIMと比べても異質な料金プランで、なんと基本料金が無料です。
基本料金だけでなく、事務手数料やSIM発行手数料も全部タダです。
povo2.0 はどうやって利益を出す?
では、au はどうやって povo2.0 で利益を得るかというと、ユーザーは『トッピング』という有料オプションで高速データ通信量を購入するんですね。
ベースプランというトッピングを何もつけない素の状態では、無料だけど高速データ通信が使えず通信速度が128kbpsに制限されてるんです。
音声通話やSMSはできるけど、国内通話は30秒で22円、国内SMSは1通で3.3円かかります。
この128kbpsという通信速度はすこぶる低速で、LINEやメールのやり取り程度ならできるというレベル。
ウェブサイトの読み込みや画像の送受信なんかは絶望的に時間がかかるし、動画の視聴は完全なムリゲーっていう代物です。
つまり、テキストだけのメッセージのやり取りと電話以外は、トッピングを買わないと全く使い物にならないってことなんです。
で、そのトッピングの料金はというと、高速データ通信だけで以下のラインナップです。
- データ追加1GB(7日間):税込390円
- データ追加3GB(30日間):税込990円
- データ追加20GB(30日間):税込2,700円
- データ追加60GB(90日間):税込6,490円
- データ追加150GB(180日間):税込12,980円
- データ使い放題(24時間):税込330円
これ以外に海外データトッピングが14種類から選べます。
また、上記にはない期間限定のトッピング(30日間30GBや3日間データ使い放題など)も販売されることがあります。
音声通話の無料トッピングもあります。
- 5分以内通話かけ放題:税込550円/月
- 通話かけ放題:税込1,650円/月
その他、コンテンツ利用関連のトッピングがあります。
povo2.0 を“まとも”に使うためにユーザーがトッピングを購入することで、KDDIは利益を得るのです。
実は他キャリアより割高
トッピングを購入しないとまともに使うことのできない povo2.0 ですが、他のキャリアと比較すると実は料金が割高であることに気が付きます。
例えば同じMNOであるNTTドコモの ahamo(アハモ)と比較してみます。
ahamo は「毎月20GBのデータ容量」「5分以内通話かけ放題」で月額2,970円(税込)です。
これと同じになるよう povo2.0 でトッピングを購入すると、「データ追加20GB(30日間):2,700円(税込)」「5分以内通話かけ放題:550円/月(税込)」の2つで 3,250円(税込)となり、ahamo より割高になります。
povo2.0 はユーザーが自分の利用状況に合わせて適切なトッピングを選べば節約に繋がりますが、何も考えずトッピングをホイホイ購入していると却って割高になる中級者以上向けの料金プランといえます。
ずっと無料では使えない…
povo2.0 はトッピングを購入しないとまともに使えないことが分かりました。
では逆に、データ通信は使用せず音声通話の待ち受け専用としての利用と割り切れば永遠に無料で使い続けられるのでしょうか。
いえ、そうは問屋が卸さないのが商売というものです。
povo2.0 は180日以内に有料トッピングを使わないと契約解除されちゃいます。
つまり、ずっとタダでは使えない。
半年ごとに何かトッピングを買って使わないといけないんです。
ここで使用するトッピングに縛りはないので、例えば最も安い「データ使い放題1GB 330円」のトッピングを使えば契約は続けられます。
6カ月で月割り計算すると55円ですね。
実際には180日ピッタリではなく、もうちょっと猶予があるみたいなので、実際にかかる費用はもっと安くなります。
この辺りは僕の利用方法だと検証できません(詳細は事項で)が、povo2.0 の実際の最低維持費は月々55円以下になります。
povo2.0 のベストな使い方
ここからは、僕が実際に使っている povo2.0 のベストな利用方法を紹介します。
はっきり言って完全に私的な見解ですがご参考までに。
僕は povo2.0 を テザリング+緊急時のサブ回線 として使っています。
テザリングも日常的に使用しているのではなく、旅行で2~3日外出するときのみ使用します。
年末年始やゴールデンウィーク・夏休みなどの長期連休で旅行に行く際に「データ使い放題」トッピングを購入し、テザリングによってモバイルWi-Fiルーターとして活用しています。
au の他の料金プランとは違い、povo2.0 はテザリングが無料で無制限。
そのため、VODサービスを長時間視聴するなど大量の高速データ通信を利用することができます。
長距離ドライブで U-NEXT とか プライムビデオ とか見るにはもってこいじゃないですか。
povo2.0 側もこのような使い方は織り込み済みで、長期連休に合わせて期間限定の「データ使い放題」トッピングを用意しています。
2023年の年末には、「3日間(790円)」や「7日間(1,800円)」のデータ使い放題トッピングを売り出しました。
年に2~3回の旅行のときにデータ使い放題トッピングを使えば、180日のルールもクリアできます。
緊急時の予備回線&データ使い放題でのテザリング利用が、今のところ povo2.0 の最良な利用方法として収まってますね。
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