ドコモ【dポイントクラブ】2024年の改定は改善か?改悪か?

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NTTドコモからdポイントクラブの改定が発表されました。
2024年10月から順次変更されます。
発表された改定内容は以下の5つです。

“引き下げ” や “廃止” の文字が踊り、字面を見るだけでも改悪の臭いがプンプンします。
はたして、その実態はどのようなものなのでしょうか。

2つ星ランクの判定基準の引き下げ

2つ星へのランクアップ基準が、現在の直近3ヶ月累計100ポイントから50ポイントに引き下げられます。

例えば、還元率1%の加盟店で毎月2,000円の買い物をするだけで2つ星へランクアップできます。
d払いだけでも1ヶ月あたり4,000円の利用で昇格条件クリアです。
3ヶ月の間にENEOSでガソリンを100リットル入れても条件クリアとなります。

ランクアップのハードルを下げることで、ドコモ回線契約者以外の新規ユーザーを獲得するのが狙いでしょう。
これだけ見れば新規ユーザーにとっては『改善』といえますが、僕はそうは思いません。

ポイント倍率アップ特典の引き下げ

ランクに応じてポイント獲得倍率が上がる「ポイント倍率アップ特典」において、大幅な改悪が行われます。
5つ星ランクの倍率が2.5倍から2倍に、4~3つ星ランクの倍率が2倍から1.5倍へ引き下げられるのです。

4~3つ星ランクはdポイントユーザーのボリュームゾーンです。
このランクの倍率がライトユーザーの2つ星と同じになるのは、サービス利用の多数を占めるミドルユーザーを軽視することになります。

また、新規ユーザーにとっても簡単に2つ星に昇格したあと更に倍率を上げるには、5つ星までランクアップする必要があります。
僕が前項で2つ星ランクの判定基準の引き下げが改善ではないと言ったのはそういうことです。

d払い特典の新設

街の加盟店で「d払い」を利用すると、ポイント還元率が最大 +1% になります。
dポイントユーザーとd払いユーザーはほぼ重なるため、これには引き下げられたポイント倍率アップ特典の補填として期待ができそうですが…

「改善」または据え置きレベルで恩恵を受けられるのは4つ星ランク以上となります。
3つ星でのポイントアップ率は +0.1% とわずかで、2つ星との格差は無いに等しいといえます。
一方で、ポイント倍率アップの引き下げ分を超える +1% の特典が得られる5つ星ランクのユーザーにとっては「改善」といえるでしょう。

ただし、一部の加盟店においては「改悪」となるケースがあります。
例えば家電量販店の ノジマ では、dカード での支払いで 3% 割引になる特典があります。
この場合、d払いで支払ってしまうと 3% 割引の特典が受けられないため、5つ星ランクであっても約 1% ほどの割損を食ってしまいます。

料金充当特典の新設

ドコモのケータイやサービス・ドコモ光・ドコモでんき の利用料金にdポイントを充当すると、ランクに応じて最大5%の料金充当額が追加されるというものです。
dポイントの消費を促すためのエコシステムといえるでしょう。

当然ながら、上記サービスを利用していないユーザーには何の恩恵もありません。
さらにこの特典は「期間限定」であり、下手をすれば数か月で終了する可能性もあります。

長期利用ありがとう特典の廃止

一部の料金プランのユーザーに対し、ドコモ回線継続利用期間およびdポイントクラブ会員ランクに応じて誕生月にd払いのポイント還元率が大幅アップする「長期利用ありがとう特典」が廃止されます。

もともと恩恵を受けるのが一部の高額な料金プランのユーザー限定でしたが、廃止となれば単純に「改悪」と言わざるを得ません。
なによりも「長期継続ユーザーを冷遇する」という企業姿勢を示しており、「改悪」以上に看過できないことだと思います。

改善か?改悪か?

総合的に見て

改悪

と言わざるを得ません。

改善となるのは5つ星ランクのユーザーと2つ星ランクまでのライトユーザー、実質現状維持となるのは4つ星ランクのユーザーです。
特にユーザーのボリュームゾーンである3つ星ランクへの冷遇が顕著です。

4つ星にランクアップするには、直近3ヶ月間で1,500ポイント(1ヶ月あたり500ポイント)の獲得が必要です。
これは、還元率 1% なら1ヶ月あたり50,000円の利用分となります。
街のdポイント加盟店だけで毎月この金額を達成するのは比較的困難で、現実的には…

上記のようなユーザーでないと4つ星以上を維持するのは難しいかもしれません。

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